in the middle RADIO-The Ex, Zea and Kissing Cousins

edited by 満州候補者/Manchurian Candidate

満州候補者のメンバーは皆in the middleで色々と記事を書いたりインタビューしていますが、今回は自分たちが敬愛するThe ExとZeaの好きな曲、プラス彼らと関係性のあるアーティストや、音楽的に近いものを感じる音源を各メンバーが選んでプレイリストにしました。 The ExとZea 以外のアーティストや曲に関してそれぞれコメントもしていますので、よかったらそちらも!
過去記事:Zea,The ExとMakkum Records

Track list 
0:00 The EX – Four Billion Tulip Bulbs/森
3:59 The Thing – Art Star/森
8:14 The EX – The Chair Needs Paint/松田
12:51 Dog Faced Hermans – H Tribe/森
16:08 Rondos – A Black & White Statement/松田
18:24 Inflatable Boy Clams – Snoteleks/ミヤポン
20:58 Zea – You’re Dead/ミヤポン
25:06 Zea – All Words Have Been Here First/タケシ
28:08 Arrington de Dionyso’s Malaikat dan Singa – Bianglala Batin (instrumental) /タケシ
31:14 Debo Band – Gedawo /森
34:34 Manu Chao – Bixo /森
36:10 The EX – Propadada /森
40:26 The EX – 24 Problems /松田

The Thing

The Thing-Art Star(2004)

Neneh Cherryやthurston moore等との共演やThe EX & Brass Unboundのメンバーとしても知られるファイアーサックスメンMats Gustafsson在籍のFree improvisation power rock trio。この曲は2004年発表のアルバム”Garage”に収録されたYeah Yeah Yeahsのカバー。Matsのソロアルバム”Catapult”(2005年)ライナー中に書かれた「平和を愛し燃え続けようぜ」というメッセージを脳裏に焼き付けながら爆音に心を焦がして欲しい。 – 森

Dog Faced Hermans

Dog Faced Hermans ‎– Those Deep Buds(1994)

Andy MoorがThe EX加入前から在籍していたEclectic anarcho punksフロムエディンバラ。90年代のThe EXにも通じるプリミティブかつスクラッチンなサウンドと東欧の伝統音楽を想起させる美しいメロディーが奇跡的な着地点で融合されている。94年に発表された”THOSE DEEP BUDS”はミニマルかつ含蓄に富んだ歌詞の曲が多く日本語訳詩付きでの再発が最も望まれる。- 森

Rondos

Rondos ‎– A Black & White Statement(2009)

Rondos はオランダ、ロッテルダムのバンドで1977~1980年の3年間という短い期間にKing Kong Recordを主宰し、二枚のシングルと一枚のアルバムを発表した。1980年発表のアルバム「Red Attack』の題名から伺える通り、コミュニズムを信奉していたようでRode Wig,The Sovjets,Tändstickorshocksと共にRed Rock Collectiveの一員として活動していた。最後のシングルにおいて「Rondosは解散する。これが俺たちの最後のレコードだ。俺たちがRondosに終止符を打ったのは、俺たちがあまりにも成功しすぎたからだ。成功するという事は社会に受け入れられる、という事だ。その上パンクムーブメントの大部分は、暴力、アルコール、事前の形式的な取決め、コマーシャリズム/ビジネスなど、俺たちの望む方向とは違う方向に発展している。だが闘争は続く。別の手段によって。」とのステートメントを載せている。プロレタリア革命を信奉する彼らにとっては成功する、という事は資本主義に取り込まれる、という事を意味していたのだろう。音楽的にはCrass、The Exの系譜にあるものでソリッド且つロウな(Red Rockerだが)アナーコパンクが堪能できる。
同郷のThe Exとも当然交流が有り、1986年の『Too Many Cowboy』にRondosのボーカリストがバックボーカルとして参加している。字面を追うとシリアスでダイハードな印象だが、実際に音を聴くとシニカルなユーモアも感じられるキャッチーなサウンド。随所に感じられるポストパンク的なセンスも◎- 松田

Inflatable Boy Clams

Inflatable Boy Clams ‎– Inflatable Boy Clams(1981)

70年代後半のサンフランシスコのアートパンクPink Section, Longshoremenのメンバーが活度停止後に始めたNo/New Waveパンクバンド。Flipper,Dead Kennedys,Chromeなどをリリースしていたサンフランシスコの初期ハードコアパンクレーベルSubterranean Recordsから1980に7epをリリース。音源はそれだけ。
初期の西海岸パンクらしく、前身のPink SectionはSan Francisco Art Institute (アメリカで最も古い現代美術の大学だそうです)で結成されたバンドで、Inflatable Boy Clamsもパフォーミング・アートの一環として、彼女たちはメンバー間で楽器を変えて演奏をしたりもしてたみたいです。歌詞も一筋ではいかなそうな感じでちゃんと読んでみたい。ZeaのSummingに収録の”You’re Dead”もそうですが、オフ・ビートパンクの自由さには憧れを持ってしまいます(ドラムをやってるせいか、逆にそう感じることがよくある)- ミヤポン

Arrington de Dionyso’s Malaikat Dan Singa

Arrington de Dionyso’s Malaikat dan Singa – Bianglala Batin(instrumental)(2020)

アメリカ、オリンピアを拠点とするアーティストであり、実験音楽家であるArrington de Dionyso(Kレコード所属のOld Time Relijunのフロントマン)が結成したバンド。2013年にドローイングパフォーマンスとライブで来日している。(満州候補者 森MENが体験済)
Malaikat Dan Singaはインドネシアの音楽に強くインスパアされていて、挙げた曲はインストですが収録アルバム『Suara Naga』は全編インドネシア語で歌われています。世界各地にビーフハートインスパイアな音楽が存在してると思いますが、このアルバムは飛び抜けてビーフハート度?が高いというか、奇妙さと共に踊りたくなるような楽しいギターフレーズが魅力だと思っています。- タケシ

Debo Band

Debo Band – Gedawo(2011)

エチオピア系アメリカ人のサックス奏者Danny Mekonnenを中心に2006年にボストンで結成された大編成dance music squad。エチオピアのジャズファンクサウンドに世界各国のリズム、メロディー、音響的レイヤーを複合させた音楽世界旅行にようこそ。
AYALEW MESFINの名曲を漏電させた”Gedawo”(2011年)は比較的初期の作品。その後もSUBPOPからのリリースやGetatchew MekuriaやFendikaとの共演、各メンバーのソロ活動等、精力的な活動を行っている。- 森

Manu Chao

Manu Chao – Próxima Estación… Esperanza(2013)

The EX & Brass Unboundのトランペット奏者Roy Paciが2001~2007年頃に参加していたパリ生まれのスペイン系フランス人歌手のプロジェクト・・って説明をするよりもManu Chaoで検索すれば大量の詳しい解説やインタビューが(多分)言語を問わずに読めます!!好きで選んだ曲だけどこの曲にはトランペットが入っていない・・俺は何がしたいんだ? – 森