in the middle RADIO- Falling Down House Diary#3

text by Kohei Matsuda/満州候補者

大雨で家の壁が崩れ落ちる中、プレイリスト作りました。3月に購入した音源が中心です。聴いてね。

Track list 
1-0:00 Départ-Kaija Saariaho
2-4:34 Bondage-In The Sun
3-7:51 Centurian-Idris Ackamoor
4-15:54 Agatha-Francis Bebey
5-23:01 Mono-Prism-Kodō
6-27:49 Enemy Poison-Warhound
7-29:07 Triptych:Prayer, Protest, Peace-Max Roach
8-37:15 Aimer-Rokia Traoré

1.Départ-Kaija Saariaho

Kaija Saariaho – Works For Orchestra(2012)

カイヤ・サーリアホのオーケストラ集。キャリアの初期はIRCAMI(Institut de Recherche et Coordination Acoustique/Musiqueーフランス国立音響音楽研究所)で学んだらしい。CD、他にも持ってるけどあまり記憶がない……このCDはオーケストラ集だけあって現代音楽家だけどしっかりクラッシックな印象。時折、クセナキス的な音塊が表れてくる所が個性か。初期はIRCAMだけあってエレクトロニクス作品が多いようなのでそっちも聴いてみたい。

2.Bondage-In The Sun

in the sun-Metaphor(2022)

プレスリリース読んでも言及されてるジャンルが全くわからない……わからないなりにも自分の知ってる範囲で言うとPlanet Muや服部峻なんかに近い感触を感じた。以前と違ってロック的な文脈がほぼ消えたような気がする。

いわゆる四打ちダンスミュージックではないけどクラブカルチャーの文脈がかんじられる。プレスリリースにDeconstruction Clubの潮流と共鳴する、って書いてあったけど脱構築的というより様々なものが融合していった、という印象を持った。曲によって叙情的なものも有ってプログレッシブだけど非常に「聴ける」アルバム。

3.Centurian-Idris Ackamoor

Various – Music Of Idris Ackamoor(2006)

スピリチュアルジャズの裏番長?のような人のアンソロジー。初期やPyramidsの時の曲はすごくプリミティブで反復フレーズを多用した楽曲が多い。パーカッションが多用されててアフリカルーツをかなり意識してるのだろうか。ムーンドックなんかとちょっと雰囲気が被る…いやカスる位か。

カルテット以降の曲は完成度がグッと上がってジャズレジェンダリーな人達と比べても引けを取らない。と同時に独特なアクも有ってかなり個性的な内容。素晴らしい。

4.Agatha-Francis Bebey

Francis Bebey – African Electronic Music 1975-1982(2011)

これはスゴイ。エレクトロニクスサウンドなんだけど滅茶苦茶プリミティブでもあるというか。かなりポリリズミックでアフロビート的な感じなんだけど打ち込み&シンセなんで絶妙なビザール感がある。ビザール感は本人も意識していたみたいで「天然」的な変なエキゾチズムを拒否してくる感じも良い。

5.Mono-Prism-Kodō

Kodō – Mono-Prism(1991)

アルバムはKodoの名義だけど曲は石井眞木作曲のMono-Prism(一部抜粋)。西洋音楽と東洋というか、外来の文化と自分達の文化域のものをどう融合させるか?というある種永遠の命題に『融合』ではなく真正面から『衝突』させる、という手法を取ったような印象。その試みはある程度成功してると思うけど、一般受けは悪そう笑。

石井槙木は長野オリンピックで音楽担当して当時は不評だったらしいけど、今ならまた違った評価を受けるんじゃないかな。

5.Enemy Poison-Warhound

Warhound – Next Level(2014)

アメリカのビートダウンHCバンド。この辺はToxic Masculinityを感じてしまってあんまり好きになれないけど、このバンドはギターのフリーキーなセンスが面白いし、定型的な表現外そうとしてる意志が感じられて好み。

6.Triptych: Prayer, Protest, Peace-Max Roach

Max Roach – We Insist! Max Roach’s Freedom Now Suite(1961)

不朽の名盤なので自分が解説する必要もないが、アフリカ回帰的な要素が近年のアメリカにおけるアフリカ回帰的なサウンドより切迫感が段違いに有るように思える。Abby Lincolnの叫びは血の叫び。

7.Aimer-Rokia Traoré

Rokia Traoré – Tchamantché(2018)

アフロポップスって言うとだいたいパワフルなサウンドの印象が有るけど、この人は抑制した感じが有って独特で静謐な雰囲気。Me’ShellNdegéOcelloなんかに非常に近い個性を感じた。非常にクオリティ高
い。